鹿児島に興味がある皆さん,そして
鹿児島に住んでいらっしゃる皆さん。
「ぎをゆな」って,ご存じですか?
鹿児島では「文句を言うな」,「つべこべ言うな」という意味で使っている
方が多いのですが,
これは大きな誤解です。
鹿児島県人でさえ大きな間違いをしています。
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「ぎをゆな(=議を言な)」は私の中で,大きなテーマだった
のですが,今日,じいちゃんから以前もらった,
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「さつま方言俚諺集(さつまほうげんことわざしゅう)」
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昭和51年出版。多分,郷土史的たぐいの本(←市来町)
なので,売ってないと思います。
この本を読んだところ,触発!
「ぎをゆな(=議を言な)」について,書こうと決めました。
でも,
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広辞苑がない!?
「議(ぎ)」の意味が分からない!
でも,
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まあ,適当にしましょう。
鹿児島弁の中で,使われている「議(ぎ)」の意味は,
「文句」や「不平不満」の意味で使われがちですが,
本来は,
「理屈」という意味なのです。
格が落ちると「へりくつ」となります。
ですから,「ぎをゆな」とは,
「理屈ばかり言うな」という意味なのです。
理屈と実行が伴わないときに
「ぎをゆな」と
鹿児島の先輩方は言ったんだと思います。
決して,年上(あるいは上司)が年下(あるいは部下)を
従わせるためだけに使った言葉ではない
と私は考えてます。
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自由な雰囲気がなければ,江戸末期にあれだけの行動力を
薩摩藩が発揮できたと思いますか?
長州,松下村塾の吉田光陰門下生が活躍したのは何故か?
と考えると,どうしても
鹿児島にも,自由に意見が述べられるような教育方法があったのでは?
と思っています。(→郷中教育か?)
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「ぎをゆな」の考え方は陽明学に近いです。
西郷隆盛も一昔前までは,「陽明学は学んでいない」と描かれていた
人物(←海音寺潮五郎??)ですが,最近,「陽明学も学んでいた」と
考える人々(林田明大((「真説・陽明学」入門―黄金の国の人間学)),ほか)も増えています。
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